漱石の日
- 風雅 千輝
- 2024年2月21日
- 読了時間: 2分
2月21日は『漱石の日』です。
当時の文部省が文豪・夏目漱石氏に対して、その功績から文学博士の称号を贈る計画が
持ち上がりました。
しかし、これを知った夏目漱石は「夏目漱石自分に肩書きは必要ない」と提案を
一蹴しました。
1911(明治44)年2月21日に夏目漱石自身が称号付与を辞退する旨の手紙を時の
文部省専門学部局長に送りました。
その気概に感銘を受けた有志たちが後日、称号辞退の手紙を送った日となる2月21日に
記念日を設けています。
夏目漱石 どんな印象を持っていますか?
作家? 「千円札のおじさん」?こんな感じでしょうか?
有名な作品に『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『草枕』『それから』などがあります。
作家となる前の彼は英語教師や新聞社に勤めていた経歴もあります。
そこで彼が英語教師をしていた頃の有名な逸話を紹介しましょう。
英語教師をしていた夏目漱石が、〝I love you〟を「我君を愛す」と訳した生徒に対し、「日本人ならそのような言い方はしない」と言い「〝I love you〟を日本語に
訳すのであれば月が綺麗ですね。ぐらいで事がたりる、それで十分気持ちは伝わるのだ」
と言ったそうです。
現代ならば「愛してる」とか「大好き」などと訳しますが、昔は愛をそのままストレートに表現するのでなく、オブラートに包んだ言い方をしていました。
『貴女を愛しています』=『月が綺麗ですね』なんて奥ゆかしいですよね。
相手に自分の気持ちや想いを伝える時って難しいですよね。
「どの言葉を選べばいいのか」「どんな表現をすれば相手に伝わるのか」
現代では、若者文化の1つとして、様々な言葉や表現が日々多く生み出され、
使われています。
今日、2月21日は『国際母語デー』でもあり、母国語を大切にする日です。
母国語である『日本語』を今一度見つめ直して『日本語の奥ゆかしさ』に
ふれてみるのもよいのではないでしょうか。
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